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山のファーストエイドの話 vol.1

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ファーストエイドといっても医療従事者でもない限り、それほどの知識は持ち合わせていないと思います。それでも普段の生活の中で、ちょっと手を切ったら絆創膏ぐらいは貼りますよね。その行為がすでにファーストエイドではないでしょうか。

山の中で傷を負った場合、いちばん怖いのは街中のようにすぐに病院に行けないことです。仮にお医者さんがその場にいても、その傷を縫合したりすることは通常不可能でしょう。だからこそ、病院に行くまでの間の処置を適切に行えることが大切で、それこそが冒頭で述べた「いのちを守り、苦痛をやわらげ、けがや病気の悪化を防ぐこと、回復を目指すこと」になるのだと思います。

では、ファーストエイドはどのように学べばよいのでしょう。今では日本赤十字社や消防署、医療系団体から山岳系団体など、さまざまな形態で講習が開催されています。講習内容も1時間程度のものから数日間におよぶものまであり、費用も無料のものから数万円とさまざまです。もちろんファーストエイドの書籍もいくつか出版されているので、独学でも問題ないと思いますが、講習では処置の実技などもあり、より実践的なことも体験できる内容となっています。

ここで「ファーストエイド」という言葉について簡単に説明したいと思います。私の知る限りでは「ファーストエイド講習」と言うと心肺蘇生が含まれない場合があります。逆に心肺蘇生に重点を置いた場合にはBLS(一次救命処置)ALS(二次救命処置)というものになります。
日本蘇生協議会発行のJRC Guidelineでは以下のように記されています。

“これまで、“first aid”という英語には“応急手当”という日本語があてられることが多かった。ただ、“応急手当”という言葉には、心肺蘇生など心停止への対応も含む場合(広義の応急手当)と、心停止への対応は含まない場合(狭義の応急手当)とがある。一方、CoSTR 2015 で使われる“first aid”は、概ね“狭義の応急手当”の意味で使われ、広義の意味では使われていない。さらに、CoSTR 2015 の“first aid”には、これまでわが国で“応急手当”としていた範疇を大きく超えるものが含まれている。このため、本稿では、“first aid”には、“応急手当”という日本語をあてず、“ファーストエイド”と記載した。”


出典:JRC 日本蘇生協議会
野山・水辺ですぐ役立つファーストエイド&レスキューの最新テクニック藤原尚雄/羽根田治[山と渓谷社]


私も不定期ではありますが、いくつかの講習を受けてきました。費用や時間などから受講しやすいのは日本赤十字社の救急法講習消防(東京の場合は東京防災救急協会)の救命講習だと思いますが、いずれの講習も一次救命処置の実技が中心の内容となっています。ちなみに消防の上級救命講習を受講した時も一次救命処置の実技を重点としており、傷病手当てに関しては机上と三角巾の使い方などの内容でした。もちろん無料の机上講座などでも、知識として役立つ内容であることは間違いありません。
※消防の講習会は各都道府県で内容や費用に違いがありますので、事前にご確認ください。


もし、より深く学びたいのであれば医療系や山岳・アウトドア系団体の講習を受けるとよいでしょう。看護師さんなど医療従事者も受講するようなものから野外で実践的に行うものまで、さまざまな講習が用意されています。実際、専門的な医療用語が出てくると面食らってしまいますし、所見からどこの障害(呼吸器系とか循環器系とか)が考えられるかなどを問われた時は、頭が??マークで埋め尽くされてしまいます。もちろん、知らないことは問題ではなく、教わればいいだけのことです。学びたい気持ちがあるのなら、ためらわず受講してみましょう。


私もまだ受講したいものがあるのですが、費用もバカにならないし、数日間の泊まり込みだと休みが取れないとか、思うようにいかないのが現状です。それでも最低限の再講習とかは受けるようにし、その手技を忘れないようにできることを続けていきたいと考えています。
次回は山に持っていく「ファーストエイドキット」について。私のお気に入りアイテムなどを紹介しながらお話ししたいと思います。

事故や遭難を回避する知識と技術・安全な野外活動のために藤原尚雄[エイ出版社]

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